みなちゃんが歩いた後は、すぐわかります。
フンフン、なるほど。このテーブルでチョコを食べて、ピアノ弾いたついでに鼻かんで、階段上りながらアメ舐めたわけね。
チョコの紙も、ティッシュも、アメの包み紙も、その場にポイ!と、置きっぱなし、というわけです。
みなちゃんのお部屋には、立ち入らないことにしています。その汚さに、ついつい怒りたくなるからです。ですから、用事があっても開けたら閉める、見ないで閉める!
いったいウジっていうのはどのくらいで湧くものなのでしょう。ウジが湧いたら、みなちゃんだって気がつくでしょう。それまでは、みなちゃんの領域には踏み込まない。
でもね、『どこでもここでもポイ!』の方は、みなちゃんだけのお家ではないので困ります。わたしもかなりしつこく注意しました。
その甲斐あってか、この二、三日、アメの包み紙も、ティッシュも見当たりません。なーんだ、口うるさく言ってみるものなのね。
ところが、そんなある日のことでした。みなちゃんが学校行っている間に愛犬キャビちゃんが、次々ゴミを持ってきては、ぺろぺろ舐めてる。このゴミの持ち主はぜったいみなちゃん!キャビはゴミ箱から出せないはずだし…、いったいどこから持ってきたんだろ?
みなちゃんはどこにゴミを入れていたと思います!?まあ、こんなこたぁ自慢にもなりませんが、フカフカ毛糸編のみなちゃんの室内履の中に入れていたのです。室内履の中にギュゥギュゥに詰まったアメの紙!みなちゃんは、食べながらいつも履いている室内履きにごみを詰めていたのでした。
「寝る前にはまとめてゴミ箱に捨ててたよぉ」
母の詰問を前に、みなちゃんは叫びました。
『歩くゴミ箱!』ハテ、室内履は、みなちゃんの領域でしょうか。家族みんなの領域でしょうか?
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