語り手・絵本コーディネーター こがようこ がお届けしています
Summer Santa Claus
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  あとがきにかえて
   

『ゆんちゃんみなちゃん』におつきあいいただきまして、ありがとうございます。
「こんなに毎月いろんなことが起きるの?」
「これぜんぶ本当のこと?」
と、よく聞かれますが、ハイ!ぜんぶ本当のことなんです。(笑)
でも、みなさんもあったことを書き出してみてくださいな。実はどこのおうちでも、いろんなことが起こっているのだと思いますよ。そう信じたい!わたくしです。

さて、ゆんちゃんとみなちゃんは、現在大学生、高校生となりました。
書き始めたころを振り返ると、もう、7年もの歳月が流れているのです。今回、一冊にまとめるにあたって改めて読み返してみますと、どのエピソードも、まるで、昨日のことのように思えました。こんなこともあったと懐かしく思い出すというよりは、その当時の感情の隅々まで、その場にタイムスリップしてしまうというほうが近いかもしれません。客観的にみつめよう、書こうと悪戦苦闘していた当時の自分の姿も、しかりです。
子どもたちは、今もまったく変わっていないようにも思いますし、その一方で、大きくなったものだな、と感じる部分も、もちろんあります。ただ、一人の人としての個性の片鱗だけは、当時のそこここに垣間見られるようで、うーむ、わたしたちがどう育てようと、この人は変わらなかったな、と思ったりもいたします。
そして、自分はといえば、あのころと同様に、オロオロとそばにいるだけ・・・いまもかわらず、です。
わたしは「これでいいよねこれでいいよね」と、自分に、あるいは、他人様にまで問い続けるようにして、このコラムを書き続けました。
「そうそう、うちもおんなじなの」「うちにもこんなことがあったことを10年ぶりに思い出したわ」等々、毎月たくさんの感想をいただくことで、わたしの子育ては続いてきたようにも思うのです。
実際には会ったことのない「ゆんちゃんみなちゃん」を、まるで毎日会っている親類の子どもでも見るように、たくさんの方が応援してくださって、この7年あまりは過ぎていったようにも思えます。
本人たちは知りえませんが、ゆんちゃんもみなちゃんも、たくさんの方に暖かく見守られて、大きくなったのだな、と。・・・幸せな娘たちです。
わが身を振り返ったところで、一人でおかあさんになれたわけじゃない。人は人となって、おかあさんはおかあさんとなっていくのだと、子育ての中で改めて感じます。今も、赤面したり、失敗したりの連続ですが、娘たち同様、わたしも人となっていく道を歩いている途中ですから、許してもらいましょう。

たぶん、いつの日か、ゆんちゃんとみなちゃんが、パラパラとこの本をめくる日がきたときに、(みなちゃんはガンとしてこのコラムを読みませんが・・・ヘンなことばっかり書いてるんでしょプンプン)彼女たち自身が、小さなゆんちゃんみなちゃんを微笑ましく見守り、好きでいてくれるなら、わたしの子育てもまんざらでもなかった、と・・・そのときには思えるのかもしれません。

まだまだ長く険しい道のりが続きます。

 

 

2007.夏 こがようこ