◆三冊セットになった「あかちゃんの絵本」
『おでかけばいばい』『めんめんばあ』『くらいくらい』
もちろん、一冊からでも買えますよ。
わたしは、もうちょっと大きな子どもたちこそ
楽しめる絵本だと思っています。
◆『おでかけ ばいばい』
子どもはヘンテコなものが好きですね。
なんだかわからないけれど、この存在感あるキャラクターに圧倒されてしまうようです。
声に出して読んでみると、「ピタコン ピタコン/ねっこ たっこ ねっこ たっこ/」等、これらの音の楽しさが、さらにへんてこなキャラクターを際立たせます。
そして、なんだかわからないうち、子どもたちはつい、「もっかい」と人差し指をたててしまう。
・・・でも、なんだかわからないものに惹かれる、なんだかわからないけれど、おかしい!と感じるのは、実は大事なことなのです。
ナンセンスがわかるっていうこと。
この絵本はユーモアの源となる大事な部分を、知らず知らず、心の奥底に溜めていってくれているのかもしれません。
◆それぞれが楽しい絵本です。
一冊ずつで、もちろん楽しめる。
けれど、三冊揃うと物語が広がります。
それぞれの登場人物が、ちゃんと絡み合っていて、読む度に発見のある三冊でもあるのです。
押しつけることなく登場人物が隠れた物語を、子どもたちに語りかけてくれているのです。
(2007年3月掲載)