◆マージョリーがおひっこし
マージョリーとねこのオスカーがおひっこししたのは、・・・おばけやしきでした。
でも、マージョリーとねこのオスカーは次々とおばけをつかまえると、おうちを快適にしちゃいます。
つかまったはずのおばけたちもなんだかほのぼのうれしそうよ。
だって、マージョリーはただの女の子じゃないんだもん。
◆カバーもおしゃれ!
とーってもかわいくって、でも渋い色合いでしょ。子どもたちはもちろん、女の人はきっと好きになると思います。
いつも読み聞かせにいくときは、カバーをはずしているわたしですが、この絵本はぜひカバーを見せてあげてほしいのです。
この絵本がどんな風に作られたのかがよくわかるし、カバーのポコポコした立体感がかもし出す雰囲気に、「かわいい!」って、ますますお気に入りになっちゃうと思うからです。
作者のカズノ・コハラさんは日本人ですが、イギリスで版画を学ばれ、この絵本は2008年度ニューヨークタイムズ・ベストイラスト賞に選ばれています。どおりでおしゃれ!
日本では2009年9月に出版された絵本・・・というわけで、昨年のハロウインはこの絵本をずいぶん読ませていただきましたよ。
◆詩人 石津ちひろさん
翻訳された石津ちひろさん、大好きなんです。絵本作家で詩人の石津ちひろさん。リサとガズバールシリーズや「あしたうちにねこがくるの」(講談社)など、ステキな作品がたくさん。
回文(上から読んでもしたから読んでも同じ文)や、アナグラム(ことばの音を入れ替えて違うことばにする・・・あたし→あした)、早口ことば・・・など、ことば遊びのエキスパートでもあります。)
これらの言葉遊びで作られた詩集『あしたのあたしはあたらしいあたし』(理論社)は、大橋歩さんのイラストもステキでお勧めです。
音としてのことばの持つかわいらしさや、詩(文字)を目でみたときに視覚から受けるイメージそのものも、心に楽しさを訴えかけます。
そっか、ことばって耳で聞いても、目でみてもかわいいんだ。
上手く表現できないのだけれど、「ころころ」は音で聞いても、文字を見てもやっぱり「ころころ」してる。かわいいんだね、ってこと。・・・体感ください。
(2010年10月掲載)