◆写真絵本『ねぼすけヤマネ』
かすかな春の兆しを感じ始めた頃、開きたくなる本です。
ヤマネっていうのは、ふさふさの尻尾を持ったねずみやハムスターを想像してもらえばいいかしら。
森の中に住んでいて、冬になると「毛糸玉みたいに」まん丸くなって、木の穴で冬眠します。
それが、いつの間にか寝ぼけて、雪の中にボテッと落ちて...。
毛糸玉のまんま、雪にうもれて春まで眠り続けるのです。
絵本の中には、そんな愛らしい「毛糸玉ヤマネ」の姿がたっぷりと詰まっています。
◆お日さま色の表紙
表紙は、きれいなおひさま色。
かすかな春のにおいさえするようです。
おひさま色の表紙にも、鼻ずらに後ろ足までくっつけて、雪に埋もれて眠るヤマネの写真。
どうか、手にとってみてください。
とにかく可愛いんだから。
あ、でも、図書館で、この本を探すのに、きれいなおひさま色の背表紙を探してもダメですよ。どの本もおひさまをたっぷり浴びすぎていて、今はすっかりシローくなってしまっていますからね。
(2002年2月掲載)