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フランシスのおともだち

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◆あなぐまの『フランシス』のシリーズ
このシリーズ、どれも楽しいお話ばかり。
どこの家にもいる(少なくとも我が家にはいます)純粋で、しりたがりで、わがままで、ちょっとおしゃまなフランシス。

彼女は毎日を存分に過ごしています。
作り歌うたいながらね。

◆今回は、ボーフレンドのアルバートとのお話。
女の子ぬきの『たんけんデー』に出かけたアルバートに、フランシスも妹のグローリアと『おとこのこおことわり』の看板で対抗します。

でも、最後にはちゃんとお互いの大切さを認め合いますよ。
わたしも、フランシスとアルバートに賛成です。
男の子と女の子がいるって、ほんとに素敵じゃありませんか?!

◆◆初めてのバレンタインデー◆◆
「2月14日に男の子にチョコレートをあげると、3月14日にキャンディをお返しにもらえるんだって。」
小学校5年生だった冬のある日、友だちが情報を仕入れてきました。
なんともシンプルな情報でしょう?!
わたしのクラスでのバレンタインデーの始まりです。
それはとっても楽しそう、というわけで、わたしたちはそれぞれのバレンタインデーイブを過ごしたのです。
わたしもお財布持って、駅前の不二家に行きました。
当時の不二家はちょっとしたよそ行きのお店だったのです。

ハートの形のかわいいチョコレートを買いました。
大奮発してね。
だって、駄菓子屋さんの袋詰のアメじゃなくって、すっごいおしゃれなお返しがほしかったんですもの。
2月14日、いつもはドッチボールで戦い続けているクラスの男の子に、
「いい、3月14日にはキャンディだからね」
と、半分脅しながらチョコレートを渡したのでした。
いつもは女の子にボールぶつけてる彼も、さすがにタジタジ。
シュンとして(もちろん、ちっともうれしそうじゃありません)チョコレートぶら下げて帰って行きました。

さて、わたしたちが一ヵ月後をどんなに楽しみに待ったかというと、実はそうでもありません。
バレンタインデーにエネルギーを使い果たして、一代イベントは終わってしまったのです。
また、男女対抗ドッチボールで戦う日常へと戻っていったのでした。

ところが、庭の花がポチポチと咲き始めたある朝、わたしは新聞受けの上に紙コップが置いてあるのに気がつきました。
紙コップにキャンディが詰まっていて、それをサランラップで包んで上の部分をリボンで結んである。
おや、と思って見渡すと、見慣れた男の子がキコキコとママチャリこいで遠ざかって行くじゃありませんか。
おーい、と声掛けたら彼はわざわざ戻ってきて、
「学校行く前に、これだけ配らなくちゃいけないんだよ」と、かごの中を見せてくれました。
かごの中には同じような紙コップが、5つ6つ入っていたように思います。
がんばってねー、と手を振ると、それに答えるように片手放して手を振って、彼はそのままキコキコと坂を登って行きました。
あれは、なかなかいいプレゼントだったなあ。
やる気のなさそうな猫背の背中と、キコキコというママチャリの音、今も耳に残っています。
(2002年3月掲載)





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