◆はなやさんになりたいみどりちゃん
はなやさんになりたいみどりちゃん、毎日商店街の花屋さんに寄りますよ。
花屋のおじさんがくれる花の種でおうちでもお花を育てます。
あるとき、おじさんが亡くなって、お店にはシャッターがおりていて…。
◆子どもたちの目線・子どもたちの日常
みどりちゃんの心の動きが見事に描かれています。
文からも、絵からもね。伝わってきますよ。
商店街の元気のよさや、花花花・・・の明るさや、子どもたちの目線で、子どもたちの目に映った日常が、まっすぐに描かれています。
ああ、わたしの目にも、子どものころ世の中は、こんな色で映っていたなと、懐かしいというより、新鮮・・・な気持ちになりました。
読み聞かせにもピッタリです。
◆子どものころなにになりたかった?
わたしが子どもだったころは、女の子たちは幼稚園の先生やお菓子屋さんや、花屋さんになりたかった。
男の子だって、野球選手や、ちょっとがんばって総理大臣になりたかった。
・・・それはきっと、子どもが好きだったり、お花が好きだったり、野球が好きだったりっていう単純で、まっすぐな気持ちからだった。
なりたいものにはなんでもなれたし、なりたいものは口に出してして「なりたいよお」と言えばよかった。
・・・今はちょっとだけ子どもの世界も複雑な気がするな。
(2010年3月掲載)