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こんやは どんな ゆめをみる?

こんやは どんな ゆめをみる?

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学研
工藤ノリコ さく
 
 

◆子ども時代を思い出してみれば・・・。
子どものころのわたしは、たいへんな怖がりでした。
布団に入ってから眠るまでの時間は、怖い妄想のオンパレード。
薄暗い天井の木目模様は、様々なイメージを膨らませてわたしに迫り、目をつぶれば、さらに大きな魔物が小さなわたしを飲み込もうとします。
昼間は大切な姉妹であるムーミンのぬいぐるみも、本当に動き出したらと考えると腰がひけてしまうのです。
そこで考えついたのが、なにも考えないための唱えことば。
「こわくない、寝よっ寝よっ、こわくない、ねよっねよっ…」自分で編み出した唱えことばに集中して、自分の声を子守唄にして眠っていたのを覚えています。
・・・なんと健気な子どもだったことでしょう。

◆かわいいこぶたちゃんたち
さて、『こんやはどんなゆめをみる?』のコブタのきょうだいは違います。
5人(匹)の桃色したコブタちゃんたちは、「おやすみなさーい」と、それぞれのベッドにもぐりこむと、「こんやは どんな ゆめをみる?」…誰にともなく問いかけます。
「…こういうのは どう?」…5人それぞれのコブタちゃんのイメージする夢世界が、ページを繰る毎に、画面いっぱいに描かれているというわけです。
ジャングルを闊歩する夢を見るコブタちゃん、白馬に乗って妖精たちとお城に向かうコブタちゃん、ペンギンやアザラシと宇宙を語らうコブタちゃん…。
その楽しいこと愉快なこと。台詞なし、見開き一場面で描かれながら、物語がびっしりと詰まっていて、コブタちゃんたちの楽しい会話も聞こえてきそうです。
この夢の場面を見るだけで、充分に開く価値のある絵本です。

◆ほんとのほんとに見た夢は・・・!?
さらに、お楽しみは最後の場面。
その夜、コブタちゃんたちはどんな夢を見たのかなあ。

◆工藤ノリコさん
作は、「センシュちゃんとウオットちゃん」(小学館)でおなじみの工藤ノリコさん。
絵本作家であり、漫画家でいらっしゃいます。
イラストをご存知の方もたくさんいらっしゃることでしょう。
読み聞かせにもピッタリです。
読んでもらったあとは、じっくり自分だけで絵本をもう一度ひらきたくなることでしょう。
おはなし学研シリーズ。2006年に月刊保育絵本「おはなしプーカ」に掲載された作品。
わたしは小学校高学年や大人の会でも読ませていただいています。

◆さらに!眠れぬ夜に読みたい絵本 
『おやすみ ぼく』(クレヨンハウス)・『よるくま』(偕成社)・『つきよのくじら』(鈴木出版)・『オレ・ダレ』(講談社)・『知らざあ言って聞かせやしょう』(ほるぷ出版)
安心して眠りに入れる絵本…、じっくりと夜の深さを感じる絵本…、夜の闇は決して怖いものでなくて安らぎに満ちた隣人なのだよと、怖がりだった子ども時代のわたしに教えてあげたい。

(2011年9月掲載)





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