◆韓国のお盆
韓国の絵本です。
どのページも楽しくって、美しくって、隅々まで命が通っていて、舐めるように眺めてしまいます。
チュソクは日本のお盆にあたります。
ソリちゃんの家族もチュソクにおばあちゃんに会いに行きますよ。
韓国の街並なのに懐かしくて、韓国の帰省渋滞なのに頷けて、村も、人も、お祭りも、それにハルモニ(おばあちゃん)が帰りに持たせてくれるたくさんのおみやげも、わたし自身が子どものときに経験してきた田舎のお盆そのもののように思い出され、胸が騒ぎます。
◆ハルモ二の想いに触れる
『もう いえに かえる日です。』
まだ、夜明け前の静かな村、台所のエントツから煙が流れて、裸電球ひとつ灯して、ハルモニはご飯を作っています。
帰っていくソリちゃんたちのためのお弁当かしら?
朝ごはんかしら?
その一枚の絵に託された情景が、わたしが子どものときには気づかなかったおばあちゃんの想いを伝えてくれます。
(2004年8月掲載)
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