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ターちゃんとペリカン

ターちゃんとペリカン

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ほるぷ出版
ドン・フリーマン ぶん・え 
西園寺祥子 やく
 

◆ターちゃんの黄色い長靴
家族でキャンプにでかけたターちゃん、おさかなをとっている間に潮が満ちて、大事な黄色い長ぐつが流されてしまいます。
それをとってくれたのが、ペリカンくん。
ペリカンらしい方法でね。
ターちゃんもペリカンくんにお礼をしますよ。
小さな子から楽しめます。
  
◆作者 ドン・フリーマン
『くまのコールテンくん』『くまのビーディくん』でも有名です。
ちょいと古めかしいタッチで、地味な絵だと思われるかもしれませんが、とてもワクワクする絵本です。
様々なアングルが使われていて映画をみているような気分に。

◆絵本体験
子どものころ、絵本を読んでもらった記憶がまったくないわたしですが、この絵本をみたとき、ああ、この絵本にはどこかで出会っている!と感じたのでした。
胸が痛くなるほど懐かしかったのです。

杭(くい)の上でおさかなとってるターちゃんの足元に満ちてくる水、流れていく黄色い長ぐつ。
ドキドキして、ターちゃんに声をかけてくてたまらない小さな自分を思い出しました。
ペリカンくんが戻ってきて、大きな口の中をみせてくれたときの安堵感、ターちゃんそのものになって笑っていた小さな自分を感じます。そして、おとなになって、この絵本を開いたとき、当時と同じような、ドキドキやホッとした気持ちを味わうことができたのです。

子ども時代に絵本体験がある人たちは、こんなドキドキを、何十年の時を超えて、再び絵本から味わうことができるのですね。
たくさん読んでもらった人が、なんだかうらやましい。
(2006年11月掲載)

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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