◆子育ての記憶
娘たちが小学生のころ、家庭文庫のイベントで毎年お芋掘りに行っていました。
おにぎり背負ってテクテク歩いて、『金子さんの畑』のお芋を掘りに行ったのです。
みんなで具を持ち寄って、火おこしてトン汁作り(家それぞれの個性がでます)、青空の下でのお話会も。
一番大きなお芋掘った子には『お芋大賞』も出ましたよ。
帰ってからはご近所にお芋を配って歩き、もう当分ご免です!ってほどに、毎日毎日お芋を食べる。
娘たちはもちろん、わたしも楽しみにしていたイベントです。
畑のお芋は、本当にピン子シャン子としています。
勢いがよくって、お行儀がよくって、それを畑の真ん中で食べると、生きている力を食べてるような...、そんな気分にしてくれます。
◆絵本の記憶
絵本『やさい』は、畑にいるおやちゃいと、やーおやのお店に並んだおやちゃいが交互に登場。
どちらも活き活きと描かれています。
だいこん、キャベツ、トマト...、最後に登場するのは、黄金のさつまいも!
畑のさつまいもと、お店に並んださつまいも。
そして、特別!?焼き芋も登場。
地味な絵本ですが、お芋掘りを経験したことのある子どもたちは、この絵本が大好きです。
◆絵本は記憶を呼び覚ます
絵本を読むと、遠い昔がもどってきます。
もちろん、経験がなくたって絵本を楽しむことはできますけれど。
でも、その絵本を開くと、プンとにおいがするように、その時代ごと記憶ごと蘇る。
そんな一冊が、自分にあるというのは、なんとも幸せだと思います。
わたしにとっての絵本『やさい』は、子育てのころを思い起こさせてくれる大切な一冊でもあるのです。
◆お芋掘りが楽しくなる おいもの絵本を集めてみれば...
『おおきなおおきな おいも』福音館書店 市村久子 原案/赤羽末吉 作・絵
『ばばばあちゃんのやきいもたいかい』福音館書店 さとうわきこ
『さつまいも』福音館書店かがくのとも 小宮山洋夫 さく
『いもぱくり』福音館書店こどものとも 伊藤秀男 さく
『どろにんげん』福音館書店こどものとも 長新太 さく
『さつまのおいも』童心社 中川ひろたか 文/村上康成 絵
こがようこ・作 語り『へっぷり』これもお芋のいい話だよ。絵本になってないけどさ。
(2006年10月掲載)
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